ドイツの冬と言えば、クリスマスマーケットを思い浮かべる人が多いでしょう。ただし、ご存知の通り、ドイツではコロナ・ウイルスの感染者が冬に入ってから増加しており、新たな感染を防ぐために、人が集まるようなイベントは開催することができません。もちろんクリスマスマーケットも例外に漏れず、大部分のクリスマスマーケットが2020年の開催中止を決定しています。しかし、そんな中でもクリスマスマーケットの雰囲気を楽しめるように小規模なマーケットは開催されているのです。それはベルリンのシャルロッテンブルク=ヴィルマースドルフ区で開催されているオルタナティブなクリスマスマーケットです。
シャルロッテンブルク=ヴィルマースドルフ区はベルリンの西側の中心部にあるエリアで、世界的に知られているベルリン動物園、美しい庭や建物で有名なシャルロッテンブルク宮殿、多くのショップが建ち並ぶ大通りクーダム(正式名称は「Kurfürstendamm」)、そして平和のシンボルとして残されている戦争で破壊されたカイザー・ヴィルヘルム記念教会があることで知られています。このようなシャルロッテンブルク=ヴィルマースドルフ区ですが、シャルロッテンブルク宮殿やカイザー・ヴィルヘルム記念教会では、例年大規模なクリスマスマーケットが開催され、多くの人で賑わいます。ですが2020年はコロナ・ウイルスの影響で開催することができません。そこで、現在の衛生基準やコロナ・ウイルス対策の基準を満たす形で、数軒の屋台が出店するオルタナティブなクリスマスマーケットが開催されているのです。
オルタナティブなクリスマスマーケットが開催されるのは、カイザー・ヴィルヘルム記念教会の周りに広がるBreitscheidplatz、目抜き通りであるクーダム、Sバーンのシャルロッテンブルク駅近くにある大通りWilmersdorfer Straße、カイザー・ヴィルヘルム記念教会から南側へと伸びるTauentzienstraßeです。ホームページの情報によれば、各会場で最大10軒ほどの屋台が建ち並び、グリューワインやソーセージのグリルなどがテイクアウトできるそうです。開催期間は2020年の12月2日から2021年の1月10日が予定されています。ただしコロナ・ウイルス対策の基準が厳しくなれば、開催内容や開催についても変更される可能性があるので注意してください。
今回はカイザー・ヴィルヘルム記念教会の周りに広がるBreitscheidplatzを訪れてみました。例年では何十軒もの屋台が建ち並び、多くの人で賑わう場所ですが、今年は人混みはほとんど見られません。食べ物を販売する屋台が距離をあけて建てられています。屋台はクリスマスマーケットのように装飾されており、屋台の光が夕暮れで薄暗い広場を明るく照らしています。そして広場の中心に建つカイザー・ヴィルヘルム記念教会には美しいクリスマスツリーが立てられています。例年に比べると少し寂しい感じですが、ここでなら明るく華やかなクリスマスマーケットの雰囲気を感じることができます。このようにベルリンではクリスマスマーケットの中止が決まっても、クリスマスマーケットの雰囲気が楽しめるようなアイデアは考えられ、それが実行されているのです。こうしたオルタナティブなマーケットが今後も楽しめるように、コロナ・ウイルスの流行が収まることを願っています。
ベルリンのシャルロッテンブルク=ヴィルマースドルフ区で開催されるオルタナティブなクリスマスマーケット
会場:Breitscheidplatz、Wilmersdorfer Straße、Tauentzienstraße、Kurfürstendamm
開催期間:2020年の12月2日から2021年の1月10日
入場料:無料
Web-Site:https://www.berlin.de/weihnachtsmarkt/6375501-3496862-weihnachtsmarkt-to-go-in-charlottenburgw.html
2020年もベルリンでクリスマスマーケットの雰囲気を楽しめる場所について、こちらの記事で紹介しています。
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